運営管理機関連絡協議会が調査した企業型確定拠出年金の加入者数の推移を見ると年々、加入者は増加していて今年3月末時点では860万人が加入している。ただ、大企業に比べると中小企業の加入者数はまだ進んでいない。こうした中、その導入を後押しする新たなプロジェクトが発表された。名古屋市にある、富士凸版印刷は企業の広告やパンフレットなどを制作している。創業62年目のこの会社で3代目の山本登美恵社長には、ある悩みがあった。それは「社員の老後資金の形成」。富士凸版印刷では今年7月に企業型の確定拠出年金、いわゆる企業型DCを導入した。企業型DCとは企業が毎月決まった金額を拠出して従業員がその資金を自ら投資信託などで運用する制度。運用成績に応じて、退職時に受け取れる金額が変わる。富士凸版印刷は従業員15人の中小企業だが導入には壁があるという。そこで知人から紹介を受けたファイナンシャルアドバイザーの協力を得て、制度を導入。従業員向けに、定期的に研修会を開いている。山本社長は研修会をはじめとした社内での金融教育を重要視している。ただ、こうした中小企業での企業型DC導入は道半ばだとFPの中浜さんは指摘する。こうした課題を解決しようと今日、アメリカの大手資産運用会社とNPO法人が連携し中小企業向けに金融型DC導入を支援する新事業を発表した。専門家から助言を受けられる体制などを整えて企業型DCシリーズを導入した従業員100人未満の企業を認定し1社につき20万円の助成金を交付する仕組みだ。
