登山者が山頂を目指す目的は御来光。日本一高い場所で拝む神々しい朝日を目当てに毎年20万人以上が訪れている。富士山では去年から入山規制を実施した結果、弾丸登山は減少傾向だが、依然としてなくならない軽装登山が遭難の要因になっている。静岡県側では今年の遭難件数が去年の2倍近くになっている。登山者の駆け込み寺となっているのが富士宮口8合目にある診療所「富士山衛生センター」だ。診察するのは国際山岳医の大城和恵さん。大城さんは冒険家・三浦雄一郎さんのエベレスト遠征にも同行する山岳医療のスペシャリスト。24時間体制で登山者のSOSに向き合う生活はどんなものか。30代女性は山小屋での夕食後に7回も吐いてしまったという。健康な人は96%以上とされている血中酸素濃度は88%。女性は高山病と診断された。女性の症状はよくなり、ガイドと共に念願だった初登頂を果たせたという。50代男性は下山中に転倒し左ひざをけがしたという。患部を洗って下山できるように応急処置。岩場が多い富士山の登山道では頭頂した疲れも重なり、下山中のケガが多いという。天空の診療所に勤務して12年、今年もすでに300人近くの登山者を診てきた。山の上という特殊な環境では通常の診察と違う難しさもあるという。検査ができず捻挫か骨折か判断できないため、きちんと話を聞いたり診察することが大事だという。
