支援団体の山口凛さんは、「被害者が男性の場合も女性の場合も、DVの構図は同じで男女の差はない。パートナー間に“支配関係”があればDVといえる」と話している。さらに、男性はDVを受けていると自覚しても相談しづらい。背景には、男らしさの呪縛にとらわれている男性も多く、男だから我慢しないといけない、女性を守るべき立場なのにDVされているなんて恥ずかしいとなかなか助けを求められない。メディアで取り上げることで、自分もそうかもしれない、声をあげてもいいかもしれないと気付く人が徐々に増えてきているという。一方で、中には自分がDVの加害者にもかかわらず避難した女性を探したり自分が被害者だと認定してもらおうと偽って相談するケースも実際にあるという。