高電圧の電気が流れる電線を直接鉄塔に取り付けると、鉄は電気を通すため地面に電気が漏れてしまう。そこで、電気を通さない絶縁体でできている接続機器で電線を支えると電気を漏らさず運べる。変電所でも同じように高電圧の電線を変圧器に直接取り付けると地面に電気が漏れてしまう。接続機器を使って電線を支えることで電気を漏らさず変圧器に導くことができる。電気を通さない磁器やプラスチックなどの素材を使っているうえに、ギザギザの形状で表面積を増やして絶縁性能を高めている。今までは磁器製が常識だったが、最新型は樹脂製で重さは樹脂製のほぼ3分の1。地震で揺れた時に磁器だと割れてしまうが、軽い樹脂を使った最新型は災害にも強い。この最新型を作るには独自の技術が必要だという。中心の軸の部分はエポキシ樹脂というプラスチック。優れた絶縁性を持つが紫外線で劣化するという欠点がある。そのため、外側の部分は紫外線や水に強いシリコンゴムを使っている。外側部分にヒダをつける工程は徹底的に異物を排除するため、工程を密閉された空間で行っている。
SWCCの創業は1936年。東芝の電線ケーブル部門が分離・独立したことから始まった。1937年、銅線の製造販売を開始。1938年には電力・通信ケーブル製造販売を開始。戦後は経営の多角化を図った。電線のゴム材料技術を活かしてコピー機用ローラやゴム製免震装置を販売。バブル崩壊以降、収益率は低迷を続け2015年、91億円の赤字となった。強い危機感を持った当時の経営陣が会社の命運を託したのが研究開発出身で取締役だった長谷川さんだった。思い切った事業の統廃合によって赤字を解消、就任5年で過去最高益を達成した。
SWCCの創業は1936年。東芝の電線ケーブル部門が分離・独立したことから始まった。1937年、銅線の製造販売を開始。1938年には電力・通信ケーブル製造販売を開始。戦後は経営の多角化を図った。電線のゴム材料技術を活かしてコピー機用ローラやゴム製免震装置を販売。バブル崩壊以降、収益率は低迷を続け2015年、91億円の赤字となった。強い危機感を持った当時の経営陣が会社の命運を託したのが研究開発出身で取締役だった長谷川さんだった。思い切った事業の統廃合によって赤字を解消、就任5年で過去最高益を達成した。