精神障害や知的障害などがあり一般企業への就職が難しい人たちがスタッフを務める町の本屋さんを紹介。絵を描くのが好きな人はポップ作り、文章を書くのが好きな人はブログで情報発信、話すのが好きな人はラジオ番組への出演とそれぞれが自分の好きなことを実現している。就労継続支援B型事業所の福祉事業所として認定されているこちらの本屋。スタッフは障害の程度に応じて作業を行い就労に向けた力を養いる。店内でひときわ目を引くのが手作りのポップ。担当の1人、川口さん。この日、描いていたのはこちらのネコの絵本のポップ。動物の絵を描くのが好きな姿をこれまで家族にしか見せたことがなかった。しかし、この本屋で思わぬ出来事があった。7年前、店を立ち上げた竹内一起さんは長年、福祉事業所で働く中、本屋はさまざまな障害者の受け皿になると考えた。さらにさまざまな本との出会いはスタッフたちの世界を広げている。最近は店の外にも飛び出している。雑誌などを定期購読してもらおうと営業に回っていると話す担当の1人、田代朋司さん。50歳のとき、脳出血で倒れ覚えることが苦手だというがもともと百貨店のバイヤーだった田代さん。働くうち勘を取り戻してきた。さらに本屋以外の仕事にも意欲が湧いてきたという。竹内さんは本屋として地域の役に立つことがスタッフの自信につながると考えている。竹内さんは今後、イベントでの出店や移動販売なども計画しているそうなのだ。地域の書店が減っていく中、新たな担い手としても期待したい。