広島はきょう、79回目の「原爆の日」を迎えた。広島市の平和公園では、午前5時から規制入場がされていて、見回る警察官の姿も例年に比べて多くなっているという。このあとの平和記念式典を前に、人々の祈りは未明から続いている。全国の被爆者の平均年齢は85歳を超え、被爆の惨状を知る人は減り続けている。80歳の被爆者は「今年が最後かもわからない。命のある限り、お参りはさせていただこう」と話していた。午前8時からの平和記念式典には、109か国とEUの代表が参列する予定。広島市は、ロシアとベラルーシについて「式典の円滑な進行に影響を及ぼす可能性がある」として3年連続で招待を見送った一方、パレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルは招待する判断を下した。広島市の松井市長は式典の中での平和宣言で、旧ソ連の指導者・ゴルバチョフ元大統領の言葉を用いて心を一つに行動するよう呼びかける。午前8時15分、広島は深い祈りに包まれる。