問題「『大田南畝』表の顔は?下級武士、三枚目の役者、1曲いくら?」。正解は「下級武士」。大田南畝は10代で「寝惚先生文集」という狂詩の本を刊行し一気に話題になった。狂詩とは漢詩をパロディーにしたようなもの。本業に差し障らないよう匿名だった。南畝はひと月に数日程度しか本業の稼働がなかった。漢詩や短歌をパロディーにできるような豊富な知識が副業の成功につながった。当時権力を振るった田沼意次の失脚でムードが一変し、倹約にうるさくなった幕府を批判したものが南畝が作ったものではと噂された。これ以降、南畝は本業に差し障りがないように副業の活動を控えた。南畝は徒士という城の警護などをする武士が表の顔だった。