航空機の搭乗前に手荷物などを確認する保安検査員はコロナ禍のあと航空需要が急速に回復する中で人手不足が深刻になっている。一方、国土交通省によると平均年収は全国で408万円とほかの職種よりも低い水準となっている。このため空港会社は人材の確保につなげるため、検査員を雇用する会社への支払いや検査機器の購入費用などに充てる旅客保安サービス料を来月から1人当たり150円値上げして700円に引き上げることになった。大人1人が成田空港から国際線で出国する場合、空港施設の整備に充てる旅客サービス施設使用料の2460円と合わせて合計3160円が航空券の購入時に徴収されることになる。成田空港会社は「サービス料の引き上げにより一層質の高い保安体制の実現に努めていく」と説明している。