3年後に日本で開かれる技能五輪の国際大会に向けて厚生労働省はメダル獲得が期待されるものづくりの競技やこれまで出場できていないサイバーセキュリティなどを中心に選手の支援を強化することになった。世界の若手技術者が参加して2年に1回開かれる技能五輪の国際大会は去年9月、フランスで開かれ、日本からは47職種に55人の選手が出場し5個の金メダルを含め14のメダルを獲得した。一方、厚生労働省によると金メダルの数は16個を獲得した2007年の静岡県での国際大会を最後に世界1位を逃している。そこで厚生労働省は国内で21年ぶりに開催される2028年の愛知県での大会に向けて新年度予算におよそ4億7000万円を計上して選手の支援を強化することにした。具体的にはメダル獲得の可能性が高い溶接や電子機器組立てなどについて専門家を選手のもとに派遣し練習用の機材の購入費などを補助する。またサイバーセキュリティや3Dプリントといった競技などこれまで日本選手が出場できていない12の競技を重点的に支援する。厚生労働省は日本開催を見据えて少しでも多くの選手が出場できるよう取り組むとともに日本全体の技能の底上げを図っていきたいとコメントしている。