関係者によるとビッグモーターの兼重宏一前副社長は大学を卒業後の2011年4月~2012年6月にかけて損害保険ジャパンの前進企業の一つである「日本興亜損保」に在籍して経理などを担当していたとしている。兼重前副社長はその後2015年にビッグモーターに入社するが、外部の弁護士による報告書には2020年8月頃から兼重副社長らの判断で板金・塗装を担当する工場長への降格処分が頻繁に行われて、これがいびつな企業風土醸成につながったと指摘されていた。一方「損害保険ジャパン」は2011年からビッグモーターにのべ37人の出向者を出して、中には執行役員を務めた人もいたとしている。両社は互いの顧客を紹介し合うなど親密な関係を続けてきたが、去年の夏に損害保険ジャパンが出向者から「不正の可能性がある。」という情報を得ていながら詳細な調査をせずに一旦中止していたビッグモーターとの取り引きを再開していたことが分かっている。両者の関係が深まった経緯や不正が横行する中での「損害保険ジャパン」がどう対応したのかが焦点となる。