衆院3補欠選挙の敗北を受け、政府・与党内では“岸田総理大臣の政権運営は厳しさを増す”との受けとめが広がっている。自民党・茂木幹事長は「非常に厳しい結果だとこのように今考えております。率直に時間はかかると思いますが、国民の信頼をもう一度回復できるように努めていきたいと思います」と語った。自民党内では「責任を取って茂木幹事長が辞任すべきだ」との声もあがっているが、茂木幹事長は辞任については否定した。今回の敗北で、政府・与党内には“今の国会中の衆議院の解散・総選挙は難しくなった”との見方が広がっている。自民党内からは「岸田首相のままでは選挙はとても戦えない」との声も出始めている。ただ、大型連休に入ると岸田首相は外国訪問に出発し追及される場がないこと、首相に批判的な議員も主戦場は9月までにある「自民党総裁選」だとみていることなどから、すぐには「岸田おろし」の動きは起こらないとみられている。一方、立憲民主党は全勝の勢いに乗って早期の解散・総選挙に追い込みたい考えで、立憲・泉代表は「自民党の政治改革案がやはり進まないようであれば、我々は早期の解散これを求めていきたいと考えています」と語った。後半国会の最大の焦点は政治資金規正法の改正だが、岸田首相が法改正を実現できるかは予断を許さない状況で、国会は会期末に向け緊迫した展開も予想される。