文部科学省は都道府県や政令市など68の自治体を対象に教員不足の状況がことし4月時点で1年前から改善したかどうか調査した。その結果「去年より改善した」と答えたのは11の自治体で全体の16%だった一方、「悪化した」と答えのは22の自治体で32%だった。学校別に見ると小学校では「改善した」が、「悪化した」をやや上回ったものの、高校と特別支援学校では悪化したが大きく上回った。悪化した自治体に理由を尋ねたところ、「欠員に対する代替の非正規教員が見つからない」という従来からの課題に加え、「昨年度から地方公務員の定年が引き上げられたものの勤務を継続せずに退職する人が想定を超え、教員不足の一因になった」としている。文部科学省はきょう全国の教育委員会などに通知を出し、定年引き上げの対象者の意向確認の方法や時期を見直すとともに、教員免許を持った人の掘り起こしなどを進めるよう求めている。