子どもたちの作文には震災後に発生した事件に関する記述もあった。朝鮮半島出身者に関する流言が広まり、多くの人が殺される惨事が起きた。作文では流言が子どもの間でも広まっていた様子も伺えた。誤った情報が拡散するメカニズムを研究する専門家は西日本豪雨に注目した。当時SNSでレスキュー隊の格好をした窃盗グループが被災地に入るとの情報が投稿され、最大で1時間に1万件以上拡散したが、実際にはこうした事実は確認されなかった。また情報の拡散を行ったアカウントの位置情報を分析したところ、発信の約8割が被災地以外の場所だった。専門家は善意によって根拠のない情報が出回りやすいと分析した。都内の大手IT企業では専門家とともに情報防災教育に取り組んでいて、今週都内の中学校で出前授業が行われた。そこでは情報の拡散をしなければと思ったときこそ一歩立ち止まり、発信源などを確かめることが大切などと教えた。