那覇市にある地元の中学校で練習に励む泊地区の青年部のメンバー。泊チームは去年旧市街地の3地区で競う那覇ハーリーのメインレース「本バーリー」で8年ぶりに優勝。連覇を目指し、練習は3月から毎晩2時間行った。若手のメンバーを指導するのは30年以上本バーリーに出場し続けてきた仲本興平さん。約600年前に中国から琉球王国に伝わったのが起源とされる那覇ハーリー。1879年の廃藩置県によって廃止され、その後地域行事として行われるが沖縄戦や米国統治で途絶えた。沖縄国際海洋博覧会が開かれた1975年に復活。仲本さんの祖父・興徳さんはその時のメンバーの1人。興徳さん、父・興明さんも熱心に取り組んだハーリー。そこに込められた思いを次の世代に伝えていきたいと考えている。祖父から始まったハーリーとの縁。ことし、中学2年生の長男・興亮さんにもつなげる。今月5日に那覇港新港ふ頭で本ハーリーがスタート。コースは600数十メートルで、42人が乗り込み息を合わせて、重さ2.5tの船を漕ぎ進めていた。仲本さんは1番後ろで舵を取りながら興亮さんを見守り、目標だった2連覇を親子で果たした。那覇ハーリーとは沖縄の辿った歴史に翻弄されてきたが、本土復帰後に再開され、今は沖縄の代表となるイベントとなっている。
住所: 神奈川県横浜市中区新港