SNSで誹謗中傷を受けたパリ五輪競歩女子日本代表・柳井綾音。混合競歩リレーに専念するため個人種目の女子20km競歩を辞退したことでSNS上で心ないコメントが浴びせられた。柳井がXに「たくさんの方から厳しい言葉に傷ついた」など投稿。JOC・日本オリンピック委員会は1日、選手に対しSNS等での誹謗中傷が寄せられている現状に危機感を示し声明を発表。「侮辱や脅迫などの行き過ぎた内容に対しては警察への通報や法的措置も検討する」と強い態度を示した（JOC・HP）。SNS上での誹謗中傷は繰り返されている。柔道女子52kg級、連覇をかけ出場した阿部詩。2回戦で敗退すると号泣。「試合進行に影響が出た」との指摘も出るなど賛否両論が噴出。Xやインスタグラムなどに数多くの誹謗中傷が投稿された。阿部はインスタグラムで謝罪。
柔道男子60キロ級準々決勝では永山竜樹と戦った相手選手と審判への誹謗中傷が問題に。永山が絞め技で一本負け。審判の待てがかかったあともフランシスコガルリゴス（スペイン）が永山を締め続けたとして永山側が抗議、判定は覆らなかった。主審を務めたゴンザレス氏とガルリゴスに誹謗中傷が浴びせられた。ガルリゴスに対しては日本語だけでなく英語やスペイン語などでも批判が殺到。永山はSNSでガルリゴスへの誹謗中傷を控えるよう呼びかけ2人で撮影した写真を投稿。2000年のシドニー五輪競泳200m背泳ぎで4位入賞した萩原智子は「SNS上での心ない言葉は選手を精神的に追い詰める。誹謗中傷を安易に投げかけるのはやめてほしい」と訴える。