日銀はきのう、金融政策決定会合で、ETF(上場投資信託)の売却を決定。ETFとは、様々な企業の株を束ねた投資信託で、取引所に上場されている金融商品。2008年のリーマン・ショックを経て、2010年にデフレ脱却を目指しETFの買い入れを開始した。株価を下支えする狙いなどから、去年までETFの買い入れを継続。買い入れが始まった2010年は300億円。2013年に黒田前総裁が就任したときから異次元の金融政策が始まり、1.1兆円買い入れ。最大となったのはコロナ禍の2020年7.1兆円。日経平均は2015年に2万円台。その後4万円台を突破するなど比例するように右肩上がりとなっている。日銀のETF買い入れ額は37兆円、含み益は33兆円、時価総額は70兆円。これは東証プライム市場の時価総額の7%分。ETF保有を通じ、日銀が企業の大株主になっている。野村総合研究所・木内氏によるとETFの売却決定は、日銀が正常化に向け、ようやくスタートを切ったことを意味すると分析。日銀がかつて保有していた個別株は10年かけて売却した。木内氏によると、個別株の売却と被らないようタイミングをずらし、今の時期になったのではと指摘。ETFの売却ペースは年間約3300億円と非常に緩やか。日銀は今後、ETF売却のための受け皿機関を作るなど、抜本的な出口戦略を考える必要がある。売却益は国庫に納付される。
