湾岸諸国ではエネルギー関連施設にも被害が相次いでいる。国営石油会社サウジアラムコの製油所も無人機の攻撃を受け操業停止したと伝えられている。また世界有数の天然ガス生産国のカタールでは国営のエネルギー会社がLNG(液化天然ガス)生産を停止し、カタール政府によると“イランからの無人機2機がエネルギー施設などを攻撃”したという。これを受けてヨーロッパでは安定供給への懸念が高まって天然ガスの先物価格は一時去年2月以来の高値水準まで上昇した。LNGの生産停止が長引けば価格のさらなる上昇につながる可能性もある。ホルムズ海峡はこれまでに“事実上閉鎖された”と伝えられたが、ロイター通信はイラン革命防衛隊の幹部が“ホルムズ海峡を封鎖し航行しよううとする船舶に火をつける”と警告したと伝えた。これに対しアメリカ中央軍はNHKの取材に対しこれを否定し“ホルムズ海峡は封鎖されていない”としており“現地の詳しい状況は答えられない”としている。ただホルムズ海峡ではイランの攻撃などで石油タンカー航行に影響が出ている。WTI先物価格は一時1バレル=75ドル台まで値上がりし、去年6月以来の高値水準となった。東京株式市場では取引開始直後から売り注文が膨らみ、日経平均株価は一時1900円を超える値下がりとなった。さらに為替市場では「有事のドル買い」の動きが強まり、円相場は値下がりとなった。強まる原油価格上昇への懸念があり、日本は中東からの輸入に依存する一方1973年に起きたオイルショックの経験を踏まえ去年12月末時点で国・民間で約250日分の石油を備蓄している。赤澤経済産業相は“安定的な供給を確保できるよう状況を注視する”考えを示した。
