重度障害者となった近藤さんを絶望の淵から救ってくれたある出会い、それが自らも重度の障害を持つ入谷忠宏さん。近藤さんが実家を離れ1人暮らしをすることに両親は反対していた。実家の車庫には今も車椅子用の車が息子の帰りを待っている。しかし近藤さんにとっての自由とは「自分の人生を自分で決めて、決めたことに責任を持って生きていくこと」。近藤さんは自らヘルパーステーションのHPを立ち上げ、後にバズる事になるTikTokへと繋がっていく。しかし完全介護が必要な体には24時間付き添ってくれるヘルパーが必要。その1人がイブラヒムさんであり、他にも近藤さんのヘルパーは13人いて、うち2人が外国人。なぜイブラヒムさんは日本でヘルパーになったのか。日本語学校に通うため2年前に来日したというイブラヒムさんは岐阜市内のアパートに友人と3人暮らし。両親は他界したがそれでも人の役に立ちたい気持ちは変わらない。日本語を学ぶ傍ら重度訪問介護従業者の資格を取得。町内会の清掃活動にも近藤さんは毎回参加している。自分では落ち葉を拾えなくても思いは2人で1人。この日2人は近藤さんの思い出の場所、相生山徳林寺へと向かっていた。初めて介護動画をSNSで上げたのはこの寺で出会ったアフリカ出身のエリックさんがヘルパーをしてくれていたころだったという。そのとき作ったのがリアル「最強のふたり」といわれた動画だった。そして今近藤さんとイブラヒムの2人はお手製のスロープを持ち歩き外食だって思いのまま。誰もが当たり前のことを当たり前にできる世界へ、最強のふたりの挑戦は止まらない。