TVでた蔵トップ>> キーワード

「望月清兵衛」 のテレビ露出情報

甲府放送局から伝えるのは山梨県・身延町で作られている伝統工芸品「西嶋和紙」について。身延町は山梨県南部の山間の地域で、和紙づくりが盛んな西嶋地区は山と富士川に挟まれた地域。450年以上前の戦国時代から和紙づくりが続けられている。ここで紙作りを始めたとされるのが武士の望月清兵衛。身延町の歴史民俗資料館に残されてる掛け軸には紙を発明した中国の宦官・蔡倫と日本に紙を伝えたとされる僧の曇徴とともに“造紙三神”として描かれ地域の偉人として語り継がれている。地元の和紙業者の中にはこの掛け軸の複製を飾っている人もいるそう。身延町西嶋地区で作られてきた「西嶋手漉和紙」。鮮やかな墨の発色、独特のにじみ具合などが特徴で書道家などに愛用されている。歴史は古く、今から450年以上前の戦国時代に遡る。西嶋地区にいた武士、望月清兵衛が現在の静岡県・伊豆市で紙づくりの技術を学び、西嶋地区ですいた紙を武田信玄に献上したことがきっかけとされている。信玄は献上された紙を大変気に入り、清兵衛を西嶋地区とその周辺地域で紙の生産業を確認する仕事などを担う役人に任命したことでこの地域での紙づくりが始まった。町内の「栄宝寺」には現在も清兵衛の墓が残されている。春には毎年職人たちが供養に訪れるという。和紙職人の笠井雅樹さんは父親から和紙づくりを受け継いだ2代目で40年以上西島和紙を作ってきた。西嶋和紙の特徴のひとつは用途によって古紙や“わら”などの材料を使い分けること。古紙を使うことで処理時間を短縮できるほか、わらや麻などほかの原料も混ぜることで墨で書いたときの特有のにじみと深い黒の発色につながるという。原料が準備できたら「手すき」の工程。簀桁(通称:こて)と呼ばれる道具を使って原料をすくい、縦横にすくうことで繊維が絡み合って破れにくい紙になる。すいた紙はプレス機にかけて水分を抜き、このあと天日干しで乾燥させて完成。笠井さんは半世紀近く和紙づくりを続けてきたが、西嶋地区とその周辺では昭和のはじめまで常に100前後あったとされる和紙関連業者は安い紙の輸入や書道用紙の需要の落ち込みとともに減少。いま残っている業者はわずか7。伝統産業をどう残していくかが課題だ。笠井さんは西嶋和紙の新たな使い方を模索しようと新しいものづくりを続けている。この日は飲食店向けの和紙を製作。東京の高級・ペルー料理店で使われるもので、料理のイメージに合わせてすいた紙に色付けした繊維を重ねる。美術大学出身の妻・英さんと出会ってからはこれまで作ってこなかったデザインにも挑戦してきた。試作してきた製品は100種類以上。今は富士山のかたちのカードや花をいけるインテリアなど約30種類の和紙のオリジナル製品を作っている。身延町では西嶋地区に足を運んでもらい、和紙の魅力を体験してもらおうと今年2月に和紙をテーマにした道の駅がオープンした。道の駅では和紙製品が販売されているほか和紙をすいてうちわやランプシェードを作る体験もできるということで、観光客だけでなく県内の小学生が課外学習として訪れることもあるそう。

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.