カチカチカチと軽快にハサミを鳴らして髪を切っているのは、“世界最高齢の現役理容師”御年108歳の箱石シツイさん。「お客さんに感謝してますから、幸せだと思って働いています」と話す箱石さんは、“お客さんを1人でも笑顔にしたい”と94年もの間、ハサミを握り続けている。この日のお客さんは80年以上お店に通う常連さん。箱石さんは、クシとハサミを手に立ちっぱなしで細かい作業もお手のもの。108歳になった今でもメガネをかけず、顔ゾリまで行う。大正5年生まれの箱石さんは14歳で理容の世界に飛び込み、東京の理髪店に勤務。夫の戦死をきっかけに37歳の時に、故郷・栃木県に「理容ハコイシ」をオープンした。長生きの秘訣は“お客さんと楽しく会話をすること”。箱石さんは「ハサミとクシを持ったまま倒れるまで、元気でいたいと思いますね」と話す。箱石さんの“アスヨク”ソング・細川たかし「望郷じょんがら」。