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「木谷明」 のテレビ露出情報

再審開始決定した日、驚く出来事があった静岡地裁は重要な証拠がねつ造された疑いがあるとして、前代未聞の即日釈放に踏み切った。この決定はある裁判官が覚悟の元に下したものだった。村山浩昭は2012年から裁判長として担当した。村山が驚いたのは弁護団が最初にやり直し裁判を求めてから最高裁の判断が出るまで27年もかかっていることだった。村山たち裁判官は検察に証拠の開示を促し続けた。村山たちが注目したのは事件の1年以上あとに、突然発見された5点の衣類だった。その衣類は巌が犯行時に着ていたとして死刑確定の決定的証拠とされていた。味噌漬け実験の証人尋問が行われた。山崎俊樹が衣類は3ヶ月でもすっかり味噌の色に染まるという実験結果を報告。検察の証拠として出されたシャツが1年以上も味噌に浸かっていたという割に白いままだったという矛盾をついた。さらにDAN鑑定。村山は捜査機関がねつ造したっていうことになると全くう矛盾なく説明がついてしまうという結論に達した。ねつ造を指摘し再審を開始するべき、しかしそれは司法の根幹を揺るがしかねない重大な判断だった。この事件、最初の裁判で死刑判決を書いた裁判官が40年後、私は無罪だと思っていたという告白をした。告白したのは熊本典道。熊本は当時、脆弱な証拠だけで巌を殺人犯と断定できないと考えていたという。しかし他の2人の裁判官は巌が犯人だと主張。やむなく死刑判決書いた。その後、苦しみ続け守秘義務を破る異例の告白をしたのち、熊本は亡くなった。有罪判決の下る割合が99.9%の日本の裁判。その中で30件以上の無罪判決を下した恩師・木谷明の「公平に判断して自分で考えた結論をなにかの都合とか忖度で変えるようでは裁判官じゃない」という言葉が村山の背中を押したという。村山は「捜査機関によりねつ造された疑いのある重要な証拠によって有罪とされ、極めて長期間、死刑の恐怖のもとで身柄を拘束されてきた。拘置をこれ以上継続するのは耐え難いほど正義に反する状況にある」と判断を下した。

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