都内には大規模な水害対策の施設が環状七号線の地下に神田川・環状七号線地下調節池がある。過去何度も水害をもたらした3つの河川の取水施設を環七の地下で結ぶ全長4.5kmの巨大地下トンネル。ドロップシャフトは、一定の水位を超えて流れた川の水の通り道。流れ込んだ水は螺旋状に流れ落ちる。トンネルの奥には本体のトンネルに繋がる。地上からトンネルの底まで57mあり、天守台を含めた名古屋城の高さに匹敵する。去年6月、東京を襲った豪雨は1日で平年の6月1ヶ月分を超える雨量で4割ほど水が溜まったという。トンネルの容量は最大で54万立方メートル、1時間50mmの集中豪雨にも対応。トンネルは現在も拡張中。すでにある練馬区の調節池まで掘り進め、全体で13.1kmの調節池にする計画。完成すれば3倍近い水の量が溜められるようになり、1時間100mmの局地的な豪雨にも対応できるという。トンネルの先端にはシールドマシンがあり地盤を削っている。掘削後に前進して出来た空間に、コンクリート壁をリング状に配置。2017年に着工し7年で約1.4km掘削。東京都としては、東京湾まで延ばして地下河川化していく構想。神田川・環状七号線地下調節池では、親しんでもらうためのイベントとして演奏会などが開かれている。