JAL123便は離陸12分後に衝撃音が鳴った。コックピットでは緊急事態を管制部に伝える信号を発信。すぐに救難調整本部(RCC)に連絡された。 コックピットでは衝撃音の原因を探るが車輪に異常はなく原因はわからない。機体は相模湾から伊豆半島に差し掛かった地点から羽田に戻るため右旋回を行うが、操作以上に大きく機体は傾いた。副操縦士は操縦桿を逆に切ったが機体は戻らない。この時、機体は垂直尾翼の約6割が吹き飛んでいた。さらに、油圧配管が吹き飛び油が漏れ出ていて、思った通りのコントロールができなかった。それでもわずかに残った油で傾きは戻った。123便の油圧は4系統あり、1つが壊れてもほかで補い不時着できるように設計され、パイロットもそう訓練していた。コックピットは緊急降下を宣言するが、4系統の油圧はすべて使えなくなっていた。客室では落ち着きを取り戻しつつあったが、ダッチロールと呼ばれる激しい横揺れが起きた。123便は垂直尾翼の大部分が吹き飛び、油圧を失ったためダッチロールを制御する術がなかった。また、機首の操作もできず上昇と降下を繰り返すフゴイド運動を抑えることもできない。