業界全体で低迷に悩む日本の伝統工芸の世界。その業界に一石を投じる店が、京都にあった。この小さな店に集まる注文は、160カ国以上から。経営しているのは、日本人の母とスイス人の父を持つ、小山ティナさん。日本全国の職人から伝統工芸品を仕入れ、海外向けに販売している。以前アメリカのTwitter本社に勤務していた小山さん。同僚たちが日本文化に興味を持っていることを知った。日本の工芸品を身近に感じてもらうため、ある工夫をしている。応量器は、修行僧が使用する漆塗りの伝統的な食器で、複数の器を重ねて収納できるようになっている。小山さんの店で漆らは、一般的なものと比べ独特のツヤが抑えられ、木目が見えている。古いものをそのまま売るのではなく、海外の生活様式に合わせたアレンジを加えている。そのアイデアは、小山さんが自ら職人に提案。さらに驚きのサポートをしていた。