宮城県気仙沼市の小学6年生・小松大和くん。地元の震災遺構で、震災の教訓を語り継ぐ活動に参加している。大和くんが生まれたのは、気仙沼市松岩地区。町は津波に襲われ、120人以上が犠牲になった。大和くんは、学校の防災学習などを通じて震災に興味を持つようになった。母親の美保さんは、伝承施設に行ってみたいと話す大和くんを連れて3か所の施設を回った。本当に津波が自分の町を襲ったと理解した大和くんは、自分のように震災を経験していない人々に伝えなければという気持ちが芽生え、語り部に挑戦した。語り部になって半年あまり、大和くんは、津波から身を守るための正しい情報をわかりやすく伝えることを大切にしている。先月11日、7回目の語り部活動の日。書き上げた原稿を手に、身振り手振りを交え、来館者を案内した。自分の番が終わると、先輩の後ろをついて回り、次の活動のために先輩の言葉を書き取っていた。大和くんが活動している気仙沼市の伝承施設では、被災した語り部から話を聞いた人が語り部となり、震災の記憶をより多くの人に伝える活動を行っているという。