北海道を横断するJR根室本線。通勤通学の足としてだけでなく富良野などの観光地を訪れるインバウンドの客でにぎわっている。2月のある1日、始発から最終列車まで、東滝川駅(滝川市)を利用した地元の人は4人。1日の平均利用者数は1.8人(JR北海道調べ)。利用者の減少などを理由にきょう廃止される。隣の市にある病院への行き帰りに列車を使っている奥谷さん。車の免許を持たず、列車は貴重な交通手段。なくなるのはさみしいと話し、今後はバスでの移動になるという。と母親の介護のため月に2、3回駅を利用している女性。代わりになるバスは本数が少なく、交通手段が減るのは痛手。また高校生の村上さんは、子供の頃からの思い出の場所がなくなるのはさみしいと語った。冬は駅前に積もった雪にランタンを飾って。駅の開業は大正2年。周辺はかつて炭鉱業で栄えた。時代の流れとともに炭鉱の閉山が相次ぎ人口が減少。線路の保守点検の基地としての機能を残すために駅舎自体は当面そのままに。駅のすぐ近くに住み、駅の変遷を見てきた加藤さんは子どもが少なくなり、市街地に行くのも次第に自家用車に変わっていったと語る。
住所: 北海道滝川市東滝川