速報値によると、先月23日から29日にかけての東京都の1医療機関あたりのインフルエンザ感染者数は56.52人だった。5年ぶりに都の警報レベルとなった前の週の40.02人から約1.4倍に増え、年末にさらに流行が拡大した。また、新型コロナウイルスの感染者数についても一医療機関あたりの感染者数が4.33人と前の週の3.30人から増えている。日本医師会・松本吉郎会長はきのう会見で「想定を上回る事態が発生した」と述べ、インフルエンザの流行は例年、年末年始で人の交流が減る時期に収まるものの、今年は予想を超える患者が医療機関に駆けつけたことを明らかにした。また、患者の増加に伴い、検査キットや治療薬が不足しているとの声が上がっていて、咳止めなどの医薬品が慢性的に不足している現状などについて、改めて国に対応を求める考えを示した。その上で、マスク着用などの基本的な感染対策のほか、できるだけ平日や日中など医療機関が空いている時間に受診するよう呼びかけている。