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「松本理絵」 のテレビ露出情報

2月、鹿島七浦地区でものりの収穫が大詰めを迎えていた。松本茂樹さんはのり漁師40年のベテラン。茂樹さんは他の漁師が海に出ない日も船を出し、漁場を見回ってのりの生育状況を確認する。しかし今季は黒く艶のあるのりをほとんど収穫できていない。戦後まもなく本格的に始まった佐賀ののり養殖。有明海の恵みを受けて収穫量は増えていった。黒く艶のある高級品として人気を集め、1970年代には販売額・販売枚数で日本一を獲得。高校卒業後にのり漁師となった茂樹さん。収穫したのりがその年の最高級である「有明海一番」に2度選ばれた腕利き。しかし2年前、海苔の色が黒くならない色落ちが有明海の全域に拡大し、2003年から19年間守り続けてきた日本一の座を失った。茂樹さんが漁を営む鹿島でも深刻な色落ちが発生し、廃業する漁師も出た。
茂樹さんの食卓には、いつも自分で収穫した海苔が並ぶ。妻の理絵さんの仕事は加工場で行う海苔の選別。この日の選別は、全て商品価値の低い色落ち海苔。廃棄されるケースがほとんど。しかし理絵さんは色落ち海苔に新たな価値を見出そうとしている。名古屋で大手アパレル会社の販売員をしていた理絵さん。31歳の時に親が体調を崩したため、故郷・佐賀に戻って茂樹さんと結婚。それから15年、海苔漁師の夫を支えてきた。しかし2年前、のりの記録的な不作に直面。そこで理絵さんが着目したのが色落ちのり。色落ちのりを細かく砕いたふりかけ。食感が硬い色落ちのりも粉末にすれば硬さが気にならないと考えた。しかし最初は夫の茂樹さんに猛反発されたという。周りに理解されなくても金色に輝く色落ちのりこそが逆境を打開する一手だと理絵さんは信じていた。

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