今月27日、東京都北区の人通りの多い道路沿いで、解体中の建物が足場と一緒に突然崩落する事故が発生した。現場を確認したあんしん解体業者認定協会の中野達也理事は、「安全対策の不足、作業ミス、連携ミスが原因として考えられる」などと語った。専門家によると、いま解体業者をめぐり国土交通省が実態調査に乗り出しているという。背景には、外国人労働者の増加や不適切施工の増加がある。先週、東京都板橋区では住宅の解体工事に向かう重機が公道の階段を上り、階段が破損する事例が発生した。板橋区もこの問題を把握しているが、「道路使用許可申請が届いていないし、許可も出していない。今月中に現状復帰する約束をしている」などと説明した。しかしきょう未明の時点で、現状復帰されている様子はみられなかった。専門家によると今こうした不適切な施工が増える背景に、解体業全体が抱える問題があるという。 去年人手不足や人件費高騰を背景として、解体業者の倒産件数は過去最多となった(東京商工リサーチ調べ)。外国人労働者に頼らざるを得ない一方、業者側の教育や指導が追いつかず不適切施工になるケースも多いという。中野理事は「外国人労働力の就労環境の整備・強化が必要」などと指摘した。
