杉田は予定よりも少し遅れたものの、23日の午後5時に8合目到着を達成した。そして2日目、暴風雨はやんでいて山頂へと目指す事になった。仲間たちはそれぞれの思いを胸に、富士登山をして登り始めておよそ1時間後に9合目に到着していた。すると、眼下に後発隊の姿があった。この4時間前、60名以上もの仲間が富士山を登り始めていた。その後発隊の中には岡本夏樹の姿もあった。岡本は杉田の真後ろでスクラムを組んでいた。事故当時、1番泣いていたという岡本やサンフランシスコから来た清水も参加していた。そして、9合目出発からおよそ1時間で山頂前の最終地点に杉田達は到着した。その数分後に後発隊も到着し、先に山頂へと出発していた。