きのう笑顔で喜びを語ったのは今年のノーベル化学賞の受賞が決定した東京理科大学のそ合憲三名誉教授(76)。スーパーで買い物をしているときにスウェーデンから電話がかかってきたという。「受賞は想定外?」との質問には「自分で言うのもおこがましいですが、受賞できても文句は言われないだろうと」と答えるなど、自分の研究への自信と冗談も織り交ぜたそ合さん。日本時間のきのうスウェーデンで発表されたノーベル化学賞。そ合さんはパリ・サクレー大学のアンリ・カガン名誉教授とともに選ばれた。受賞理由について選考委員会は、アミノ酸等に存在する「鏡に映したような関係の2つの異性体」のうち、なぜ生き物の中では片方ばかりが存在するのかという「化学的非対称性」の謎に迫る研究に貢献したとしている。ではこのそ合さんの研究にはどのような凄さがあるのか。日本化学会の林高史教授によると、地球上のあらゆる生命体、私たちの生命の起源に迫る研究だという。注目したのは私たちの体を作る大切な分子・アミノ酸。本来、アミノ酸の分子には左手タイプ・右手タイプと互いに鏡のような関係にある形が存在するという。しかし私たちの体の中を見てみると、なぜか同じアミノ酸なのにも関わらず、左手タイプのみの形になっているという。化学会ではこれまでずっと謎に包まれていたが、今回そ合さんたちの研究でこの謎を解き明かしたという。
