NHKは、2024年度から3か年の経営計画の案をまとめ、経営員会で意見募集を行うことを決めた。案では、公共放送の役割として、自然災害の激甚化・フェイクニュース問題・ウクライナ侵攻などが起きる中、健全な民主主義の発達に向け、信頼できる基本的な情報の提供「情報空間の参照点」の提供と、民主主義の基盤である多角的な視点「信頼できる多元性確保」への貢献を打ち出している。コンテンツ戦略として、デジタルと放送が連携して災害時になくてはならない命綱になることや、世界で輝く良質な教育・幼児子どもコンテンツなど、6つの柱を掲げ、多様なコンテンツを放送とデジタルで展開するとしている。コンテンツの質・量を確保し、1割値下げした受信料額を堅持するとしている。設備投資の大幅削減や業務の見直しなど構造改革を進め、事業規模を段階的に縮小し、事業支出を1000億円削減、2027年度の収支均衡を目指すとしている。BSの2K・4Kは2024年度から3波を2波に、ラジオは2026年度から3波を2波に、整理削減するとしている。信頼されるNHKの組織運営に向け、高い専門性に基づく現場力強化や、経営の意思決定プロセスの透明性向上などに取り組むとしている。意見募集は来月9日まで行われる。NHKでは、寄せれられた意見なども踏まえ、来年1月までに経営計画を決定することにしている。