高橋未来虹が待ち合わせ場所を訪れると、そこは何かを栽培している紫色の部屋だった。ここで、今回取材を行う杉野宣雄さんが現れた。杉野さんに案内され同じ建物の1階にある都市型農園カフェ「ICONIC STAGE」を訪れると、壁には杉野さんの押し花作品が飾られていた。杉野さんは押し花アーティストとのこと。アメリカ最大の花の祭典「フィラデルフィアフラワーショー」で金賞を受賞した作品も展示されている。花だけでなく、ナスやメロンなど、果物や野菜を素材とした作品もある。杉野さんの祖父は植物の分類学をやっており、杉野さんはたくさんの押し花の標本に触れてきた。また、父親は押し花の標本をきれいに乾かす技術を開発した。そうした環境の中で、杉野さんも大学生の時に押し花の仕事を始めた。思い出の草花を生きていた姿のまま残したいとの思いがそこにはあった。今では、7万人の教え子を持つトップアーティストとなっている。成功の秘訣は、色褪せを防ぐ画期的な技術を開発したこと。東京2020オリンピックでは、メダリストのビクトリーブーケを押し花にしてプレゼントした。高橋未来虹は杉野さんの指導のもと、（櫻坂46・3期生の）同期愛をテーマにした押し花のメッセージカードを作った。押し花はこうしたものを通じて人と人との心をつなぎ合わせる役割も持っている。