日本銀行は2024年3月にマイナス金利政策をやめ利上げを始めた。原油高騰は物価上昇率を高める。外部からもたらされる供給ショックの場合には対応が難しくなる。原油高騰は景気を悪化させる可能性があるため。多くの中央銀行は物価の安定と経済の安定の双方を使命としている。中東緊迫化・原油価格の高騰を受け日本銀行も含め主要な中央銀行が利上げに動き始めたのは3か月以上経り主要国は利上げモードに入っている。ただし利上げを決めるまで日本銀行の中では意見の違うが広がっていったと考えられる。執行部は中東情勢の緊迫化を受け早期の利上げに慎重な姿勢だったと思われる。植田総裁はビハインド・ザ・カーブに陥るリスクは小さいとの考えを示していた。一方、新議員はビハインド・ザ・カーブに陥るリスクを警戒し早期の利上げに前向きな姿勢を強めていた。執行部以外が主導した珍しい政策転換だった。政策金利の引き上げを受け中央銀行は金利を0.4%に引き上げることを決めた。家計には利子の所得が増えるプラスの効果が生じる。一方、変動金利型で住宅ローンを借りている人は利払い負担が増える。長期金利上昇は企業の借入負担が増えて設備投資にマイナスの影響を与える可能性がある。日銀が金融政策で直接コントロールできるものではなく悪影響を少なくするため政府が慎重な財政政策を打ち出し財政悪化の懸念を和らげる事が必要。今後の金融政策につて執行部は基調的な物価上昇率が2%の物価安定目標まで上昇し安定するタイミングに合わせて政策金利を経済に中立的な水準まで引き上げる中長期の視点。非執行部は一時的でも物価上昇率が上振れのときには利上げを勧め機動的な金融政策を志向している。執行部は今後の利上げはやや慎重に進めたい、利上げに積極姿勢の非執行部がせめぎ合う形となり今までのペースと同様に利上げが行われると予想される。
