秋田県のポツンと一軒家を訪ね、主の繁さんに話を聞いた。繁さんは3階建ての民宿を1人で建てた。3階が居住用で1・2階が客室兼食堂だった。民宿を作っている途中、39歳のときに京子さんと結婚した。京子さんは子宮癌になり48歳で急逝し、同時に夫婦で切り盛りしていた民宿を閉めた。2年後に東日本大震災が発生した。繁さんは被災地へ向かい大工の経験を生かして復興支援のために働いた。3年前に自宅に帰郷した。10年近く空き家にしていた建物は老朽化が進んでいたため、今自力で直している。建物の中を見せてもらった。女性風呂は檜葉でできていたが、女性客は来なかった。水道は来ておらず、貯めた湧き水を消毒して使っている。民宿はオープンと同時に大盛況で、慌ただしい生活を送っていた京子さんは病気の兆候に気が付かなかったという。