「パプアニューギニア海産」は、大阪府摂津市でパプアニューギニア産の天然エビの加工・販売を行なっている、3名の社員と20名のパートさんが働く小さな工場。かつて社長の武藤さんは、無駄なく効率よく働ける職場こそ最高だと考え、従業員のシフトを徹底的に管理していた。しかしそれは絵に描いた餅のようだった。従業員の多くは子育て中のお母さんであるため、子どもの体調などで休みづらい完璧なシフトが逆にストレスとなり、職場の雰囲気は最悪となった。そこで武藤さんは、好きな時に好きなだけ働けるフリースケジュール制を導入し、遅刻・欠勤の事前連絡をあえて禁止にした。「いつでも休める、だから働こう！」…いつでも休めるという安心感があるため、ストレスなくポジティブに働くことができる。当初は出勤率が下がってしまうのではないかという心配もあったが、蓋を開けてみればシフト制のときよりも出勤率は上昇した。