トランプ氏は赤沢氏と突如会談した理由を明らかにしていないが、日米関係を重視して日本を最優先の交渉相手に選んだかは怪しい。アメリカの軍事力の傘下にある日本は極めてくみしやすい交渉相手とみられた可能性がある。日本政府は有意義な会談だったと強調するが、トランプ氏が巨額の対日貿易赤字の解消や在日米軍の駐留経費の増額など持論を一方的にまくしたて、会談後に大きな進展があったと自賛しているだけの可能性もある。日本との早期合意を急ぐ背景にはトランプ政権側の焦りが透けて見える。相互関税が引き金になり、市場では国債、ドル、米株式が同時に売られるトリプル安が発生。トランプ氏は慌てて相互関税の一時停止を発表したが、米国売りの動きはなおくすぶり続けている。(毎日新聞)
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