ことし亡くなった彫刻家・舟越桂さんを紹介。舟越さんは岩手県生まれ。父は戦後日本を代表する彫刻家。舟越保武さん。彫刻家を志して東京造形大学に進学した。東京藝術大学の大学院に進学したある日、北海道の修道院から木彫りの聖母子像の依頼が舞い込み、これを機に人々の内面を静かな表情で表すようになった。転機となったのは昭和63年のベネチア・ビエンナーレ。舟越さんの作品が高く評価され、国内外で多くの展覧会が開かれるようになった。一方で、2人の子どものためおもちゃも作った。スフィンクスシリーズは舟越さんの集大成ともいえる作品。東日本大震災が出身地の岩手を襲ったあとは、彫刻家として何ができるか犠牲者への思いを作品に込めた。