加害者が謝罪の思いを持っているケースは少なくないが、制度上の壁があり加害者の考えや治療の情報は伝わっていないのが現状。法務省・厚生労働省「地域社会における処遇のガイドライン」では情報提供について“対象者の社会復帰が促進されると見込まれる場合は対象者の同意に基づき提供可能な情報の範囲を定める”としている。指定入院医療機関の職員を対象に行ったアンケートの結果、ガイドラインの情報提供に関する記載を「知っている」と答えた人は約半数にとどまり、ガイドラインに沿って情報提供を「したことがある」と答えた人はほとんどいなかった。取材した医療機関の職員はできるだけ被害者に寄り添って支援を充実させたいという思いは共通していたが、本来の業務である加害者の治療や社会復帰に向けた支援に影響が出ることを懸念する声も多く聞かれた。加害者、被害者両方の回復をどう図っていくのか、今後の対応が問われている。
