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「減反神社」 のテレビ露出情報

農民作家として知られる山下惣一さんは、農業に従事しながら著作を発表し、生産の現場から農業のあり方を問い続けてきた。直木賞候補となった「減反神社」など、小説からノンフィクションまで40作以上を発表。遺産相続をきっかけに露わになる農家の問題を描いた「ひこばえの歌」はドラマ化された。山下は昭和11年に佐賀県で5代続く農家の長男として生まれ、中学卒業後は進学を希望したが、父の反対で農業をやらざるを得なかった。太宰治が心の支えになったという。30代になると懸賞小説への応募をきっかけに執筆をはじめ、昭和45年に出稼ぎを題材にした小説「海鳴り」で農民文学賞を受賞した。「減反神社」では国の減反政策に翻弄される農家の苦悩を描いた。山下は減反政策でみかんへの転作をしたが、1988年の日米合意でオレンジの輸入自由化が決まり、360本のみかんの木を切り倒した。この時の無力感を描いたのが小説「にぎやかな大地」だった。山下は規模拡大や効率化を進める農業政策に疑問を呈し、国内外の現場を精力的に取材した。持続可能な地産地消こそ日本の農業の進む道だと考えた山下は、平成になると地元に仲間と一緒に直売所を立ち上げた。

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