源信批判の急先鋒だったのがもう一人の容疑者・伴善男。伴善男は天孫降臨の先導を務めたとされる名門・大伴氏の末流。大伴氏は壬申の乱における活躍によって朝廷内の地位を確固たるものにしたが、伴善男の曽祖父の時代からは政権争いの末に獄死や配流によって失脚。伴善男は大伴氏の復権を目指して有能な官吏となり、朝廷内で頭角を現していったもののその性格は褒められたものではなく、周囲からの評判は良くなかった。それでも藤原良房に接近して関係を深めた伴善男は若くして大納言にまで上り詰めた。
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