3人が訪れたのは71年の歴史を誇る「熱海芸妓見番」。明治時代、遊芸師・坂東三代吉が熱海で暮らしながら、宿屋に滞在するお客様に唄や踊りの稽古をしていたことが熱海芸妓文化の始まり。その後、昭和7年に「熱海芸妓組合」を設立。昭和29年には「熱海芸妓見番」が建てられたことで、東海一の芸妓組合と呼ばれるようになった。最盛期には数千人規模いた芸妓も現在は全国で500名ほどと言われている。紗都美さんは芸妓歴40年以上の男役の芸妓。男役は裾の長い女役と違い、裾は短く、唯一かつらを着用したり、立ち振舞で男らしさを表現。熱海の定番観光スポット「貫一お宮の像」の元となった「貫一お宮の舞」を披露してくれた。「貫一お宮の舞」とは尾崎紅葉の小説「金色夜叉」を再現したもの。許嫁同士であった貫一とお宮だったが、親の勧めで資産家と結婚しようとするお宮に貫一が怒り、熱海海岸で蹴り飛ばすシーンが有名で、銅像にもなっている。稽古場には源氏名が書かれた提灯が飾られており、所属する置屋ごとに人気のある名前をキープし、他の置屋で名前を使えないようにする「名留め」という文化がある。
住所: 静岡県熱海市中央町17-13
URL: http://atami-geigi.jp/
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