中国で今、低空経済という言葉が注目されている。ハイテク産業が集まる中国。広東省の深セン。公園の一角に『お食事配達できます』という看板がある。注文を受けた店からドローンが飛び立ち、注文した飲み物を運ぶ。配達ボックスに着陸し荷物を降ろす。依頼者は配達ボックスに暗証番号を入力すると注文した飲み物が届く仕組み。出前アプリの運営企業が始めたこのサービス。配達ボックスは市内10か所以上に設置されているという。このドローンを活用した新たなビジネスが「低空経済」と呼ばれ、今、中国で注目されている。中国政府は低空経済を後押ししている。深センで開催された展示会では様々なドローンが展示された。空飛ぶタクシー等への応用も期待されている。市場規模は来年に30兆円を超える等と見込まれている。
低空経済の中でも市場が拡大しているのが農業の分野だ。雲南省の山間部にあるミカン畑では来月からミカンの収穫が始まる。こちらの畑では農薬の散布等にドローンを活用している。人力での作業は効率が悪かったという。中国では約3分の1の農家がドローンを導入しているという。農村の活性化等に繋がると期待されている。一方、安全性の確保等、インフラ等の整備が欠かせない。