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「環境モデル都市」 のテレビ露出情報

日本初の洋上風力の「総合拠点」にになろうと名乗りを上げた北九州市。1960年代は乱立した工場から排出される煙で国内でも最悪レベルの大気汚染となっていた。さらに工場排水で海水も汚染され「死の海」とまでいわれた。しかし地元の市民運動をきっかけに環境は奇跡的に改善、10年連続で「環境モデル都市」No.1として国から選定されるまでになった。そんな北九州市が今力を入れているのが洋上風力発電事業。関門海峡の北西に広がる響灘に「ジャケット基礎」と呼ばれる黄色い構造物が続々と設置されている。北九州市は浮体式ではなく海底に土台を設置する着床式。来年度中にこの海域で25基もの風車の設置運転開始を目指している。しかし市が本当に目指しているのは風車の設置だけではなかった。北九州市港湾空港局の光武裕次さんは北九州市を洋上風力産業の一大拠点として、風車の部品などを造り国内外に出荷しようという計画を推し進めてきた。光武さんは忙しい中を縫って東京に何度も足を運び、風車の基礎を造ってくれる会社を口説き落とした。こうして誘致したのはかつて羽田空港の滑走路の基礎部分なども手掛けた大手企業・日鉄エンジニアリング。現在北九州市若松区にある工場は洋上風力発電用のジャケット基礎製造拠点となっている。技術のある企業を集めて北九州市を風車造りの拠点にしたい。
ジャケット基礎製造のめどが立った光武さんはさらに風車の心臓部ともいわれる部分を造ってくれる企業にも声をかけた。この日訪ねたのは北九州市の隣直方市にある「石橋製作所」で風車の心臓部である歯車の製造を手掛けている。光武さんがこの会社を訪れたのは今から13年前のこと。石橋和彦社長は最初に光武さんが会社を訪れた時のことについて「話の内容がすごく我々に刺さる内容だった」など振り返った。
風車の土台となるジャケット基礎、そして風車の心臓部の歯車と北九州市で作れるものを着実に増やしていった光武さん。しかし海の風車を取り扱う上で絶対に欠かせないものがまだ手に入っていなかった。それが「SEP船」と呼ばれる特殊な船。10年前、クレーン付きで船体を持ち上げられるSEP船は日本になかった。日本有数の海洋土木会社・五洋建設の島谷学営業部長は「当時は船とプロジェクトの関係は鶏と卵のようなものだった。そこに一石を投じた」と語っていた。現在北九州市の響灘で活躍しているSEP船を所有しているこの会社には、かつて所有する上で生まれる悩み事を抱えていたが、北九州市が見事に解消してくれたという。風車の基礎そして心臓部、さらには風車を設置する際に欠かせないSEP船の手配。各地へ風車を出荷するための拠点づくりを着々と進める光武さん。そして風車を設置したあとに一番大事な部分「メンテナンス」を行う会社ではこの日、ある訓練が行われていた。風車を守る仕事人の現場にカメラが入った。

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