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「生きるよろこび」 のテレビ露出情報

福岡市博物館で開催中の影絵の展覧会。「生きているよろこび」をテーマにした作品が光と影で描かれている。作品を生み出しているのは藤城清治さん100歳。生き生き創作活動を続けている秘けつ、そして今を生きる私たちに伝えたいことを伺った。
東京・目黒区にある自宅兼アトリエを訪ねた。藤城さんが出迎えてくださった。100歳の藤城さんは自分の足で階段を上っていく。上った先はアトリエ。席に着くとすぐにペンを走らせた。下絵が出来るとカミソリの刃を直接手に持ち勢いよく紙を切っていった。鮮やかな色使いの秘密も教えてもらった。木に差し込む月のやわらかな光。影絵は生命力あふれる空間から生み出されていた。大正13年、東京で生まれた藤城さん。子どものころから葉っぱ一枚一枚を描くのが大好きだった。影絵作りは戦後間もない東京で始まった。紙と光と影があればできる影絵を独学で始め半世紀以上にわたってメルヘンの世界を描き続けてきた。そうした中、こんな作品も。広島の原爆ドームの絵。藤城さんは80歳を過ぎて初めて戦争と平和を描いた。実は17歳のときに海軍航空隊に入隊。太平洋戦争末期の特攻で自身も死を覚悟し、多くの仲間を失った。92歳のとき、これまで封じ込めてきたみずからの戦争の記憶に向き合った。桜の花びら一枚一枚に散っていった仲間たち一人一人の思いを刻んだ。題名は「平和の世界へ」とした。先月、展覧会場で100歳の誕生日を祝うイベントが開かれた。100歳の藤城さんのこれまでの影絵がまとめられた展覧会は来月5日まで福岡で開かれている。

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