東京23区の議会における情報公開についてNHKが調べたところ本会議の生中継は中央区以外は行っていた。一方で常任委員会の生中継は18の区で実施していなかった。また取材の結果、議会の生中継以外に差が見られたという。提出される議案やその内容が書かれた資料を議会が始まる前にホームページで公開しているかどうかをまとめた資料によると、議会の始まる前、事前に公開していると答えた議会は13、一方で7つの区は議会後に公開する。さらに3つの区についてはそもそも資料をホームページで公開していなくて区役所に出向かないと見ることができない。インターネット中継に加えて資料に関しても事後の公開、そしてそもそも非公開と区によって大きな差がでた理由について、地方議会に詳しい早稲田大学マニフェスト研究所の中村健事務局長に話を聞いたところ「議員の意識の差」を要因の1つとして挙げていた。議会がどこまで情報公開するか、行政ではなく議会が決めるので情報公開に積極的な議員が多いところとそうでないところで差が出ているのではないかと指摘している。一方で情報公開を進めることは議会への住民の関心を高めることにもつながる。VTRで紹介した町田市議会だが、積極的な情報公開を行うことで市議会のホームページの閲覧数は昨年度60万件を超えた。これは市の人口、43万を上回っている。やっぱり住民が知りたいと思ったときに情報を得られないというのはインターネットが普及した今の時代のスピード感にそぐわなくなってきており、取材した眞野敏幸記者は「デジタル時代に合った情報公開を進めてほしい」と呼びかけた。