「大河ドラマ べらぼう」の初回に江戸を代表する料亭、百川の豪勢な料理が登場している。160年の歴史がある老舗割烹の5代目、橋本享氏は江戸料理の再現に取り組んでいて、百川で供されたという献立の史料に目を通して貰った。お吸い物で店の格が分かるといい、史料にはタイ皮付きシンジョと書かれていた。橋本氏は鯛の美しい皮を目立たせるのが効果的と考え、鯛の骨でとった出汁は赤味噌で味付け。半日ほど放置し、味噌を沈殿させ、透明な上澄みだけ掬い取って使用。味噌の風味を残しつつ、具の美しい見た目を邪魔しないお吸い物に仕上げた。史料をもとに、橋本氏は5品を再現してくれた。初鰹は食すと寿命が伸びるとされ、高値で取引されていた。
浴室を備えた料亭は一流の証とされ、百川も同様だった。史料によると料理のお値段は一人前1千文で、現代の価値にすると約1万5~6千円。大工の1日の稼ぎは300文、繁忙すると7~800文だったといい、決して届かない値段ではない。
浴室を備えた料亭は一流の証とされ、百川も同様だった。史料によると料理のお値段は一人前1千文で、現代の価値にすると約1万5~6千円。大工の1日の稼ぎは300文、繁忙すると7~800文だったといい、決して届かない値段ではない。