先月、バンキシャは沖縄県の石垣島を取材した。漁師で石垣市の議員でもある仲間均さんの事務所に入ると「尖閣諸島を守る会」の文字が記されていた。尖閣諸島は石垣市に属しており、仲間さんは30年以上にわたり現状を記録に収め議会などに報告してきた。最近、中国軍の指揮下にある中国海警局の船が常にいるというのだ。尖閣諸島は石垣島の北170キロに位置する日本固有の領土。しかし中国は自分たちの領土だと主張している。2021年以降に仲間さんが撮影した映像で見てみると日本の巡視船は「ここは日本の領海だ退去せよ」と警告するが中国船からは逆に「中国の領海から退去せよ」とのメッセージが返ってくる。仲間さんが漁を始めると中国船から違法に漁を行っていると主張する証拠を抑えようと少しずつ接近してくる。仲間さんによると日本の漁船はここでの漁を敬遠しがちだという。尖閣諸島周辺での活動を常態化させた中国に対し、日本政府は今新たな動きを見せている。鹿児島の無人島に1兆円を超える予算をかけて作られる防衛拠点、その全貌を徹底取材する。
