京都・右京区京北で林業を営む四辻さんは20年ほど前からクマの被害に悩んできた。クマが樹皮を剥ぐ“クマ剥ぎ”。樹皮の下にある樹液を舐めるのが目的ではないかといわれている。傷ついた木は買い手がつかず、細かく砕いて燃料にするしかなかったそう。何十年も手をかけて育ててきた木を何とか活かせないか、四辻さんは木工作家の吉田さんに相談を持ちかけた。吉田さんが発起人となり、5年前に「ベアーズウッド プロジェクト」が発足。木に携わるさまざまな職人たちと一緒にクマ剥ぎで傷ついた木を買い取り、活用する道を探り始めた。現在、ボルダリング用のホールドやサーフボード、漆塗りのストローなどを作っている。また、ベアーズウッドを多くの人に身近に感じてもらおうと椅子や箸を作るワークショップなども行っている。そして、築100年を超える町家の再生にベアーズウッドが採用され、9月にお披露目された。施工管理を担当した遠藤さんはプロジェクトのことを知りベアーズウッドを使ったリノベーションを提案した。
