木下さんの一日を紹介。パーキンソン病を患っている妻のために誤嚥をふせぐためにその食事にとろみをつける。朝食が終わったら絵と向き合う。使ってる鉛筆は10Bから10Hまでの22種類。短くなったらホルダーはめて限界まで使い切る。節約というよりは、こだわり。油絵を描いていた木下晋だったが、海外進出を目論見、ニューヨークで作品を発表しようと、画廊を回ったが全く通用しなかった。 オリジナリティが必要だったために鉛筆画に挑戦しようと考えた。1981年の新潟、そのスタイルを模索していた頃、旅先で老婆が幸運をもたらした。それが瞽女の小林ハルだった。生後間もなく失明した小林さんは、5歳の時に家を出されて、瞽女の集団の中で厳しい稽古を体に刻みつけられた。
